【解説】股関節痛を柔道整復師が改善する!

【解説】股関節痛を柔道整復師が改善する!

股関節痛とは、文字通り股関節に痛みを感じる状態です。
その原因は様々です。

「歩くと痛い」 「階段の上り下りがつらい」
歩く動作や体重がかかる動作での痛みは、最も一般的な訴えです。

「股関節がこわばる」 「朝起きたときに痛い」
長時間同じ姿勢をとっていたり、朝起きた直後など、関節が動きにくい状態を訴えることがあります。

「お尻が痛い」 「太ももの付け根が痛い」
股関節の痛みは、必ずしも股関節の深部ではなく、周囲の筋肉や組織に痛みとして現れることがあります。

「足をひきずる」 「歩幅が狭くなる」
痛みを避けるために、自然と歩行パターンが変わってしまうことがあります。

「座ったり立ったりするのがつらい」
日常生活の基本動作である座る、立つといった動作が困難になることで、生活の質が大きく低下します。

「スポーツができない」 「趣味を楽しめない」
以前のように好きなスポーツや趣味を楽しめなくなることに、大きなストレスを感じている人もいます。

「将来、歩けなくなるのではないかと不安」
病気の進行を恐れて、将来への不安を抱えている人もいます。

股関節痛といっても症状、原因は一人ひとり違います。
早めに専門家にご相談ください。

1.股関節痛の代表的な症状と特徴

当院にも、股関節痛で苦しんでいた患者様が多く来院されています。
痛みを感じる場面は人それぞれのようです。

(1)股関節痛の代表的な症状

股関節痛の主な症状は次のとおりです。

痛み

股関節周辺だけでなく、太もも、膝、ふくらはぎにまで痛みが出ることもあります。

可動域制限

股関節の動きが制限され、歩く、座る、立つなどの動作が困難になることがあります。

跛行(はこう)

痛みを避けるために、片足を引きずるような歩き方になることがあります。

こわばり

朝起きたときや長時間同じ姿勢を続けると、股関節がこわばる感じがすることがあります。

(2)なぜ、股関節痛になるのか?

股関節痛の原因は多岐にわたりますが、主な原因として以下が挙げられます。

変形性股関節症

加齢や繰り返しの運動による関節軟骨の摩耗。

外傷

強い衝撃や繰り返しの負荷による関節の損傷。

炎症性疾患

リウマチなど、関節に炎症を起こす病気。

神経の圧迫

腰椎椎間板ヘルニアなど、神経が圧迫されることで、股関節に痛みが出る。

血流障害

股関節への血流が悪くなることで、痛みや機能低下が起こることがある。

2.なぜ、股関節痛が治りにくいのか?

股関節の痛みは、日常生活に大きな影響を与え、多くの人を悩ませています。

(1)原因の多様性

股関節の痛みを引き起こす原因は、変形性股関節症、股関節唇損傷、梨状筋症候群など、非常に多岐にわたります。

(2)深層部の痛み

股関節の痛みは、深層部の関節包や靭帯の損傷が原因の場合もあり、一般的な痛み止めなどが効きにくいことがあります。

(3)周辺組織との関連

股関節の痛みは、腰痛や膝の痛みと関連している場合もあり、全身のバランスを整える必要があります。

(4)生活習慣の影響

長時間のデスクワークや運動不足、体重増加などが、症状を悪化させることがあります。

3.股関節痛への西洋医学と柔道整復の複合的なアプローチ

股関節の痛みは、日常生活に大きな支障をきたし、多くの人を悩ませています。
西洋医学と東洋医学、そして運動学のそれぞれの強みを活かした複合的なアプローチは、股関節痛の改善に有効な手段となります。

柔道整復師は、東洋医学の考え方と西洋医学の運動学を融合させ、股関節の痛みを根本から改善を目指します。

(1)西洋医学的アプローチ

西洋医学では、まず、痛みの原因を特定するために、問診、身体検査、画像検査(X線、MRIなど)を行います。

薬物療法

痛み止め、消炎鎮痛剤、筋肉弛緩剤などを用いて、痛みを緩和します。

注射療法

ヒアルロン酸注射など、関節内の潤滑油を補う治療を行います。

手術療法

関節の変形が著しい場合や、保存療法で改善が見られない場合は、人工関節置換術などの手術が検討されます。

(2)東洋医学的アプローチ

経絡の流れを整える

経絡の流れを整え、気血の流れをスムーズにすることで、痛みの改善を図ります。

ツボ刺激

特定のツボを刺激することで、痛みを緩和し、筋肉の緊張を解きほぐします。

(3)運動学的アプローチ

関節の可動域拡大

股関節の動きを制限している組織を緩め、可動域を広げます。

筋肉のバランス調整

股関節周辺の筋肉のバランスを整え、関節への負担を軽減します。

体幹の安定化

体幹を安定させることで、骨盤や股関節への負担を軽減します。

股関節のストレッチ

ストレッチによって股関節の可動範囲を広げます。

姿勢矯正

姿勢の歪みを整えることで、股関節への負担を軽減します。

(4)柔道整復施術のメリット

痛みの根本原因にアプローチ

痛みを引き起こしている筋肉の緊張や関節の歪みを改善することで、根本的な原因からアプローチします。

薬に頼らない

薬に頼らず、自然な形で症状を改善することができます。

日常生活のアドバイス

日常生活での注意点や、症状を悪化させないためのアドバイスを受けることができます。

(5)複合的なアプローチの重要性

西洋医学と柔道整復の両方のアプローチを組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。

西洋医学では、痛みの原因を特定し、薬物療法や手術などの治療を行います。
一方、柔道整復では、筋肉や関節の機能を改善し、再発予防に繋げます。

4.東洋医学・運動学による施術のメリット

股関節痛は、様々な原因によって起こる可能性があります。
運動療法は、多くの場合、効果的な療法の一つです。

運動療法は、単に体を動かすだけでなく、身体の構造や機能を科学的に理解し、より効果的な運動療法を提供します。
東洋医学・運動学による施術のメリットは以下のとおりです。

(1)手術のリスクを軽減

東洋医学・運動学は、手術に比べてリスクが低く、身体への負担も少ないです。

(2)薬の副作用を減らす

薬物療法と併用することで、薬の量を減らすことができ、副作用のリスクを軽減できます。

(3)生活の質の向上

痛みやしびれが改善され、日常生活の動作が楽になります。

(4)再発予防

継続的な東洋医学・運動学に基づく療法は、症状の再発を予防する効果も期待できます。

5.東洋医学・運動学で股関節痛を改善した事例

東洋医学・運動学に基づいたアプローチは、股関節痛の改善に非常に効果的です。
ここでは、具体的な事例を交えながら、どのように股関節痛の改善に役立つのかを解説します。

症状

変形性股関節症の女性。右股関節の痛みがある。特に歩行時や階段昇降時の痛む。起床時のこわばり感があった。

施術前

痛みのため、外出を控え、活動量が低下していた。日常生活動作に支障をきたし、QOL(生活の質)が低下していた。痛み止めを服用していたが、効果は一時的だった。

アプローチ
●ストレッチ

股関節周囲の筋肉(大臀筋、中臀筋、大腿四頭筋など)の柔軟性を高めるストレッチ。

●筋力トレーニング

股関節周囲の筋肉を強化する運動(特に、中臀筋、大臀筋、インナーマッスル)。

●体幹安定化運動

体幹の深層筋を強化し、姿勢を安定させる運動。

●歩行訓練

正しい歩行パターンを習得し、関節への負担を軽減。

施術後の変化
●痛みの軽減

運動療法開始後、徐々に痛みが軽減し、日常生活での活動量が向上した。

●歩行距離の増加

一度に歩ける距離が延び、外出を楽しめるようになった。

●QOLの向上

痛みから解放され、以前のように活動的な生活を送れるようになった。

効果
●関節への負担軽減

筋肉の強化により、関節への負担が軽減され、痛みを緩和します。

●可動域の改善

ストレッチにより、関節の動きがスムーズになり、日常生活動作が楽になります。

●体幹の安定化

姿勢が安定することで、関節への負担が分散され、痛みの軽減につながります。

●血行改善

運動によって血行が改善され、関節への栄養供給が促進されます。

6.股関節痛のご相談は専門家へ

東洋医学・運動学に基づいた施術は、股関節痛の患者様の生活の質を大きく向上させる可能性を秘めています。

しかし、個々の症状や状態は異なりますので、必ず専門家に相談し、ご自身に合った機能回復を目指しましょう。

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