【解説】四十肩・五十肩を柔道整復師が改善する!

四十肩・五十肩に悩まされている方は、様々な症状を訴えます。
「夜間に痛みが増強し、睡眠の妨げになる…」
「肩関節周辺に鋭い痛みを感じ、日常生活に支障が出る…」
「朝起きたときや長時間同じ姿勢を続けると、肩がこわばり、動きにくい…」
「腕が上がらず、髪を結べない、後ろのポケットに手が届かないなど、日常生活動作に制限が出る…」
私たち『髙橋治療室』に来院された四十肩・五十肩で苦しむ患者様たちの声です。
四十肩・五十肩といっても症状、原因は一人ひとり違います。
このような症状が気になれば、早めに専門家にご相談ください。
目次
1.四十肩・五十肩の代表的な症状と特徴

四十肩・五十肩は、肩関節に痛みや動きの制限が生じる疾患です。
具体的な症状や特徴について、詳しく見ていきましょう。
(1)代表的な症状
痛み
関節だけでなく、腕や首にも痛みが広がる場合があります。
特に、夜間痛が特徴的で、寝返りをうつ際に痛みで目が覚めることがあります。
可動域制限
腕が上がらない、腕を後ろに回せない、横向きで寝られないなど、肩関節の動きが制限されます。
こわばり
特に朝起きたときや長時間同じ姿勢を続けると、肩がこわばり、動きにくいと感じます。
(2)症状の進行
炎症期
初期に強い炎症が起こり、痛みや熱感、腫れなどを伴います。
凍結期
炎症が治まってくるものの、関節が硬くなり、動きが制限されます。
融解期
徐々に可動域が広がり、痛みが軽くなります。
回復期
徐々に可動域が回復し、痛みが軽減していきます。
(3)具体的な症状の例
髪を結べない
上腕を外旋させる動作が制限されるため、髪を結ぶ動作が困難になります。
ワンピースなどが着られない
腕を後ろに回す動作が制限されるため、背中にファスナーがあるワンピースなどは、ファスナーを閉めるのが難しい場合があります。
寝返りが打ちにくい
夜間痛が強いため、寝返りが打ちにくく、睡眠の質が低下します。
重たいものを持てない
日常生活で、肩にカバンをかけたり、買い物袋を持つのが辛くなります。
(4)症状の悪化要因
長時間の同じ姿勢
デスクワークや運転など、同じ姿勢を長時間続けると、肩の筋肉が緊張し、症状が悪化することがあります。
急に重いものを持つ
肩に負担がかかり、症状を悪化させることがあります。
(5)その他の症状
肩甲骨の動きが悪くなる
肩甲骨が固定されてしまい、肩関節の動きが制限されることがあります。
頭痛
肩の筋肉の緊張が、頭痛を引き起こすことがあります。
気分の落ち込み
痛みや日常生活の制限から、気分が落ち込むことがあります。
2.なぜ、四十肩・五十肩になるのか?

四十肩・五十肩になる原因は、まだ完全に解明されていませんが、いくつかの要因が考えられています。
(1)主な原因
加齢
加齢に伴い、肩関節の軟骨がすり減ったり、関節包が厚くなったりすることがあります。
使いすぎ
重い物を持ち上げたり、同じ動作を繰り返したりすることで、肩関節に負担がかかり、炎症が起こることがあります。
運動不足
運動不足により、肩周りの筋肉が硬くなり、関節の動きが悪くなることがあります。
姿勢が悪い
猫背や反り腰など、悪い姿勢は、肩関節に負担をかけ、炎症を引き起こすことがあります。
ストレス
ストレスは、筋肉を緊張させ、血行不良を引き起こし、炎症を悪化させる可能性があります。
糖尿病
糖尿病は、肩関節の血流を悪化させ、治癒を遅らせる可能性があります。
(2)具体的なメカニズム
肩関節は、多くの筋肉や靭帯で支えられています。
これらの組織が炎症を起こしたり、癒着したりすることで、肩関節の動きが制限され、痛みが出ると考えられています。
(3)四十肩・五十肩と呼ばれているのはなぜ?
40代から50代に多く発症することから、この名前が付けられました。
原因がはっきりしないため、総称として呼ばれています。
3.なぜ、四十肩・五十肩が治りにくいのか?

四十肩・五十肩は、痛みや動きの制限だけでなく、日常生活に大きな影響を与える疾患です。
治りにくいといわれる四十肩・五十肩ですが、早期に治療を開始することで、症状の悪化を防ぎ、日常生活の質を向上させることができます。
(1)四十肩・五十肩がなかなか治らない理由
四十肩・五十肩が治りにくい理由は以下のようなものです。
関節包の炎症
肩関節を包んでいる関節包に炎症が起こり、動きが制限されます。
癒着
炎症が長引くことで、関節包や周囲の組織が癒着し、動きがさらに制限されます。
筋肉の硬化
痛みを避けるために肩を動かさないことで、周囲の筋肉が硬くなり、関節の動きを妨げます。
加齢による変化
加齢に伴い、関節軟骨がすり減ったり、筋肉が弱くなったりすることが原因となることもあります。
(2)柔道整復師が四十肩・五十肩を治せる理由
柔道整復師は、筋肉や関節の動きを専門とするため、四十肩・五十肩の改善に効果的な施術を行うことができます。
筋肉の緩和
痛みのある部位の筋肉をマッサージや電気療法などで緩め、血行を促進します。
姿勢の改善
姿勢の歪みが原因の場合は、骨盤矯正などを行い、姿勢を改善します。
痛みの軽減
痛みを軽減することで、患者様が安心して運動できる環境を作ります。
日常生活のアドバイス
日常生活での注意点や、症状を悪化させないためのアドバイスを行います。
(3)柔道整復院での施術の流れ
問診
痛みや症状、日常生活での困りごとなどを詳しく伺います。
検査
肩関節の動きや痛みのある部位などを確認します。
施術
マッサージ、電気療法、温熱療法、関節の調整などを行います。
ストレッチ指導
自宅でできるストレッチを指導します。
4.柔道整復師が四十肩・五十肩を改善した事例

四十肩・五十肩は、肩関節の痛みや動きづらさをもたらし、日常生活に大きな影響を与えます。
しかし、柔道整復師の東洋医学の智慧と適切な運動学を併用することで、症状の改善が見込めます。
ここでは、四十肩・五十肩を克服した実際の事例をご紹介します。
(1)ケース1:事務職の女性(55歳)
症状
右肩の痛みと可動域制限。
特に、髪を結んだり、着替えたりする動作が困難。
施術前
痛みのため、夜間も熟睡できず、疲労感が溜まっていた。
日常生活に支障が出て、趣味のヨガも中断していた。
施術の内容
●肩関節のストレッチ
肩関節の柔軟性を高めるための様々なストレッチ。
特に、外旋動作(腕を外側に回す)を重点的に行う。
●肩甲骨の動きを促す運動
肩甲骨を動かすことで、肩関節の動きをスムーズにする。
●痛みの少ない範囲での関節運動
痛みが出ない範囲で、徐々に関節の可動域を広げていく。
施術後
痛みは大幅に軽減し、夜間もぐっすり眠れるようになった。
髪を結んだり、着替えたりなど、日常生活動作がスムーズに行えるようになった。
ヨガを再開でき、心身ともにリフレッシュできるようになった。
(2)ケース2:営業職の男性(48歳)
症状
左肩の痛みがあり、腕が上がらない。仕事で重い荷物を持つことが多く、痛みが悪化していた。
施術前
仕事に支障が出て、パフォーマンスが低下していた。趣味のゴルフも中断していた。
施術の内容
●肩関節周囲の筋肉の強化
ローテーターカフと呼ばれる肩関節を安定させる筋肉を強化。
●体幹の安定化
体幹を安定させることで、肩への負担を軽減。
●痛みの少ない範囲での関節運動
痛みの少ない範囲で、徐々に関節の可動域を広げていく。
施術後
痛みが軽減し、仕事中に肩が痛むことがなくなった。
ゴルフのスイングもスムーズになり、再びゴルフを楽しむことができるようになった。
5.四十肩・五十肩の改善のために柔道整復師ができること

四十肩・五十肩は、肩関節の痛みや動きづらさをもたらし、日常生活に大きな影響を与えます。
柔道整復師は筋肉や関節の専門家です。
患者様に寄り添う施術によって、つらい症状を和らげることが可能です。
痛みの軽減
筋肉の緊張を緩め、血行を改善することで、痛みを軽減します。
可動域の改善
関節の動きをスムーズにし、日常生活動作の改善に繋がります。
機能回復
肩関節の機能を回復させ、スポーツや趣味を楽しむことができるようになります。
再発予防
継続的に施術を行うことで、再発を予防することができます。
個々の四十肩・五十肩の症状や状態は異なりますので、必ず専門家に相談し、ご自身に合った改善をめざしましょう。