【解説】すべり症を柔道整復師が改善する!

【解説】すべり症を柔道整復師が改善する!

すべり症とは、椎骨が本来の位置からずれてしまう病気です。
腰椎が前に滑り出すことが多く、神経を圧迫することで様々な症状を引き起こします。

すべり症の患者様は、様々な症状を訴えます。

私たち『髙橋治療室』に来院されたすべり症で苦しむ患者様たちの声です。

すべり症といっても症状、原因は一人ひとり違います。
このような症状が気になれば、早めに専門家にご相談ください。

1.すべり症の代表的な症状と特徴

すべり症は、椎骨が本来の位置からずれ、神経を圧迫することで様々な症状を引き起こす疾患です。

(1)代表的な症状

すべり症の主な症状は、腰痛、下肢痛、しびれなどです。

腰痛

腰の中央部や片側に鈍痛を感じることが多く、長時間の立ち仕事や重い物を持ち上げると悪化することがあります。

下肢痛

お尻から足にかけて、痛みやしびれを感じることがあります。
特に、長時間歩くと症状が悪化し、休むと楽になる「間欠跛行」という特徴的な症状が現れることがあります。

歩行困難

足が重く感じたり、ふらついたりして、歩行が困難になる場合があります。

姿勢の変化

猫背になったり、腰を反らして歩くようになることがあります。

(2)症状の特徴

姿勢によって症状が変化する

前かがみになると症状が軽減することがあります。
これは、神経への圧迫が軽減されるためです。

時間帯によって症状が変化する

朝よりも夕方や夜に症状が悪化する傾向があります。

悪化する要因

長時間立つ、歩く、重い物を持ち上げるなどの動作によって、症状が悪化することがあります。

(3)すべり症の種類と症状

すべり症には、いくつかの種類があり、症状の出方や重症度が異なります。

異形成性すべり症

生まれつき椎骨の形が異常なために起こるすべり症。

はぎ裂き型すべり症

椎弓部分がはがれてしまい、椎体が前方に滑り込むタイプ。

変性すべり症

加齢による椎間板の変性や、椎骨の変形が原因で起こるすべり症。

(4)症状が出やすい部位

腰部

腰椎のすべり症が最も多く、下肢に症状が出やすいです。

頸部

頸椎のすべり症は、腕や手に症状が出ることがあります。

(5)脊柱管狭窄症との違い

すべり症とよく似た症状が出る疾患に、脊柱管狭窄症があります。
脊柱管狭窄症は、脊柱管が狭くなることで神経が圧迫される病気です。

2.なぜ、すべり症になるのか?

すべり症は、椎骨が本来の位置からずれることによって、神経が圧迫され、腰痛や下肢の痛みなどの症状を引き起こします。
症状は、すべり症の種類や、神経がどの程度圧迫されているかによって異なります。
早期に治療を開始することで、症状の悪化を防ぎ、快適な生活を送ることができます。

(1)すべり症になる原因

すべり症は、加齢や生活習慣など、様々な要因が複雑に絡み合って発症します。
原因は、主に以下のものが考えられます。

加齢による変化

加齢に伴い、椎間板が変性し、クッション性が失われると、椎骨が不安定になりやすくなる。
また、骨密度が低下することで、椎骨がもろくなり、骨折しやすくなる。

椎間板の変性

椎骨の間にある椎間板が水分を失い、硬くなり、弾力性を失う。

先天的な要因

椎弓が先天的に形成不全の場合、椎体が不安定になり、すべりやすくなる。
椎弓が生まれつき弱い場合、すべり症になりやすい。

外傷

スポーツなどで腰に強い衝撃を受けた場合や、腰椎の骨折などが原因で、すべり症が起こることがある。
腰椎の骨折や、強い衝撃が原因となる場合もある。

(2)すべり症になるリスクを高める要因

重い物を持ち上げる仕事

腰に負担がかかる仕事をしている人は、すべり症になるリスクが高まります。

スポーツ

身体への負担が大きいスポーツをしている人、特に若い頃に腰を痛めたことがある人は、注意が必要です。

姿勢が悪い

猫背や反り腰など、悪い姿勢は、腰椎に負担をかけ、すべり症を悪化させる可能性があります。

肥満

体重が増えると、腰椎にかかる負担が増加し、すべり症のリスクが高まります。

3.なぜ、すべり症が治りにくいのか?

すべり症が治りにくい理由は、その構造的な特徴と、様々な要因が複雑に絡み合っているためです。

(1)骨の変形

すべり症は、背骨の一部がずれる病気です。
一度ずれた骨は、自然に元の位置に戻ることは難しく、変形した状態が固定されてしまう可能性があります。

(2)神経の圧迫

ずれた骨が神経を圧迫することで、痛みやしびれなどの症状を引き起こします。
神経の損傷は、回復に時間がかかり、後遺症が残る可能性もあります。

(3)筋肉のアンバランス

すべり症によって、腰周りの筋肉に負担がかかり、筋肉のバランスが崩れてしまいます。
このアンバランスが、痛みを慢性化させ、治療を難しくします。

(4)生活習慣の影響

長時間のデスクワークや運動不足、不適切な姿勢など、生活習慣が症状を悪化させることがあります。

(5)加齢

加齢に伴い、椎間板が変性し、骨が弱くなることで、すべり症が悪化する可能性があります。

4.すべり症の男女比|女性の方が発症しやすい

すべり症は、年齢を重ねるにつれて発症リスクが高まる疾患ですが、男女間で発症率に違いがあることをご存知でしょうか?

一般的に、すべり症は女性の方が発症しやすいと言われています。
すべり症は、女性の方が発症しやすい傾向があり、その原因はホルモンバランスの変化や生活習慣など、様々な要因が考えられます。
しかし、適切な運動療法や生活習慣の改善を行うことで、症状の悪化を防ぎ、快適な生活を送ることができます。

女性の方が発症しやすい主な理由としては、以下の点が挙げられます。

(1)ホルモンバランスの変化

女性ホルモンの減少は、骨密度を低下させ、骨を脆くする可能性を高めます。
これにより、椎骨が不安定になり、すべり症のリスクが高まります。

(2)骨盤の構造

女性の骨盤は男性に比べて広く、出産を経験することでさらに変化するため、腰椎に負担がかかりやすくなります。

(3)生活習慣の変化

育児や家事など、腰に負担がかかる動作を長時間行う機会が多いことも、女性がすべり症になりやすい一因と考えられます。

5.すべり症への柔道整復師の東洋医学と運動学の可能性!自分の力ですべり症を克服する

すべり症は、現代社会において増加傾向にある腰痛の原因の一つとして注目されています。

西洋医学的なアプローチに加え、東洋医学と運動学を融合させた柔道整復師の施術は、すべり症の改善に新たな可能性をもたらします。

(1)東洋医学の視点

東洋医学では、体のバランスの乱れが痛みや不調の原因と考えられています。
すべり症の場合、骨盤の歪みや経絡の流れの滞りが、痛みやしびれを引き起こしていると考えられます。

経絡の調整

経絡の流れを調整することで、痛みやしびれを改善し、体のバランスを整えます。

ツボへの刺激

特定のツボを刺激することで、血行を促進し、痛みを和らげます。

(2)運動学の視点

運動学の視点では、筋肉のバランスや関節の動きに着目します。
すべり症では、腰周りの筋肉が緊張し、関節の動きが制限されていることが多く見られます。

筋肉の緩和

緊張した筋肉をマッサージやストレッチによって緩め、血行を促進します。

関節の可動域拡大

関節の動きを制限している組織を緩め、関節の可動域を広げます。

体幹の強化

体幹を強化することで、腰椎を安定させ、負担を軽減します。

(3)柔道整復師の施術

柔道整復師は、東洋医学と運動学の両方の知識を活かし、様々な施術を行います。

マッサージ

緊張した筋肉を緩め、血行を促進します。

整骨

骨盤の歪みを整え、腰椎への負担を軽減します。

ストレッチ

筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を広げます。

体幹トレーニング

体幹を強化し、姿勢を安定させます。

(4)東洋医学、運動療法のメリット

手術のリスクを軽減

運動療法は、手術に比べてリスクが低く、身体への負担も少ないです。

薬物療法との併用

薬物療法と併用することで、より効果的に症状を改善することができます。

副作用が少ない

薬物療法に比べて、副作用が少ないのが特徴です。

長期的な効果

継続して行うことで、再発予防にもつながります。

生活の質の向上

痛みから解放され、日常生活の質が向上します。

6.すべり症|手術を避けたい方、薬の副作用が気になる方へ

すべり症は、椎骨が本来の位置からずれてしまい、神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こします。
多くの場合、手術や薬物療法が選択肢として挙げられますが、運動療法も非常に有効な治療法の一つです。

個々のすべり症の症状や状態は異なりますので、必ず専門家に相談し、ご自身に合った改善を目指しましょう。

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