【解説】脊柱管狭窄症を柔道整復師が改善する!

「手術しかないと言われた」
「整形外科に通っても痛みが変わらない」
「リハビリしているけれど、効果が分からない…」
脊柱管狭窄症に悩む患者さんの声は様々です。
脊柱管狭窄症は痛みだけでなく、歩行困難や日常生活への制限など、生活の質が大きく低下されている方も少なくありません。
私たち『髙橋治療室』に来院された脊柱管狭窄症で苦しむ患者様たちの声です。
「歩行の不安。歩行に困る」
「脊柱管狭窄症で右のおしりとふくらはぎの外側が痛い。整形外科に1年半リハビリに通院も痛みはそれほど変わらない」
「病院で脊柱管狭窄症と診断を受け、手術をしないと治らないと言われる。足に体重がかかるとふくらはぎが痛くてちゃんと歩けず。片足を引きずりながら歩いている」
「脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、モートン病。お勝手仕事で立っていると、おしりが痛くなってくる」
「脊柱管狭窄症で右の太ももとふくらはぎの外側が痛い。将来歩けなくなるのではないか?」
脊柱管狭窄症は、脊髄を通る神経の通り道である脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで起こる病気です。
加齢による椎骨の変形や椎間板の変性が主な原因ですが、生まれつきの狭窄や外傷によって起こる場合もあります。
そして、脊柱管狭窄症といっても症状、原因は一人ひとり違います。
早めに専門家にご相談ください。
目次
- 1.脊柱管狭窄症の代表的な症状と特徴
- (1)代表的な症状
- (2)症状の特徴
- (3)症状が出やすい部位
- (4)脊柱管狭窄症の症状に似ている他の病気
- 2.なぜ、脊柱管狭窄症になるのか?
- (1)脊柱管狭窄症の主な原因
- (2)脊柱管狭窄症の発症メカニズム
- (3)脊柱管狭窄症になりやすい人
- 3.なぜ、脊柱管狭窄症が治りにくいのか?
- (1)骨の変形
- (2)神経の圧迫
- (3)筋肉のアンバランス
- (4)生活習慣の影響
- 4.脊柱管狭窄症への西洋医学と柔道整復師による東洋医学・運動学的なアプローチ
- (1)西洋医学的なアプローチ
- (2)柔道整復による東洋医学・運動学的なアプローチ
- (3)柔道整復施術のメリット
- (4)複合的なアプローチの重要性
- 5.柔道整復師による東洋医学・運動学的なアプローチで脊柱管狭窄症が改善した事例
- (1)70代女性|腰痛と歩行困難が改善されたケース
- (2)50代男性|夜間の痛みで睡眠不足だったケース
- (3)60代女性|腰だけでなく、肩や首の痛みも併発していたケース
- 6.東洋医学・運動学で機能回復を目指す
1.脊柱管狭窄症の代表的な症状と特徴

脊柱管狭窄症は、神経が圧迫されることで起こる病気であり、痛みやしびれ、歩行困難などの症状が現れます。
症状は、年齢や生活習慣によって異なります。
早めの受診と適切な治療、施術を受けることが大切です。
脊柱管狭窄症の代表的な症状は、腰痛、臀部痛、下肢のしびれや痛み、歩行困難などです。
これらの症状は、神経が圧迫されることで起こります。
特徴としては、長時間歩くと症状が悪化し、少し休むと楽になるといった間欠跛行(かんけつはこう)がよく見られます。
(1)代表的な症状
脊柱管狭窄症の代表的な症状としては、以下のものが挙げられます。
間欠跛行
一定距離歩くと痛みやしびれを感じ、休むと症状が軽減する歩行パターン。
腰痛
腰やお尻に鈍痛を感じる。
下肢の痛みやしびれ
お尻から足にかけて、痛みやしびれを感じる。
歩行困難
足が重く感じたり、ふらついたりする。
立ち上がるときや座るときの痛み
姿勢を変える際に痛みを感じる。
(2)症状の特徴
姿勢によって症状が変化する
前かがみになると症状が軽減することが多いです。
これは、神経への圧迫が軽減されるためです。
時間帯によって症状が変化する
朝よりも夕方や夜に症状が悪化する傾向があります。
悪化する要因
長時間立つ、歩く、重い物を持ち上げるなどの動作によって症状が悪化することがあります。
(3)症状が出やすい部位
腰部
腰椎の脊柱管が狭くなることが最も多く、下肢に症状が出やすいです。
頸部
頸椎の脊柱管が狭くなると、腕や手に症状が出ることがあります。
(4)脊柱管狭窄症の症状に似ている他の病気
脊柱管狭窄症は、椎間板ヘルニアや腰椎椎間関節症など、他の腰痛の原因となる病気と症状が似ているため、鑑別診断が重要です。
椎間板ヘルニア
椎間板が飛び出し、神経を圧迫することで痛みやしびれが生じます。脊柱管狭窄症と比べて、特定の姿勢や動作で痛みが増強することが特徴です。
腰椎椎間関節症
椎骨の間にある関節が変性することで、痛みやこわばりを感じます。
2.なぜ、脊柱管狭窄症になるのか?

脊柱管狭窄症は、加齢に伴う体の変化が主な原因と考えられています。
しかし、他にも様々な要因が複合的に作用し、発症を促すことがあります。
(1)脊柱管狭窄症の主な原因
加齢による変化
椎間板の変性
椎骨の間にある椎間板が水分を失い、硬くなり、弾力性を失う。
骨の変形
椎骨の後方にある骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨の出っ張りや、椎間関節の肥厚などが起こり、脊柱管を狭める。
靭帯の肥厚
脊柱を支えている靭帯が厚くなり、脊柱管を圧迫する。
遺伝的な要因
先天的に脊柱管が狭い場合や、遺伝的な体質が影響することがある。
生活習慣
姿勢が悪い
猫背や反り腰など、悪い姿勢を長時間続けると、脊柱に負担がかかり、変形を促進する。
運動不足
筋肉が弱ると、脊柱を支える力が低下し、変形を促す。
肥満
体重が増えると、脊柱に負担がかかり、変形を促進する。
外傷
腰椎の骨折や、過去の怪我などが原因となる場合もある。
(2)脊柱管狭窄症の発症メカニズム
これらの要因が複合的に作用し、脊柱管が狭くなることで、その中を通る神経が圧迫されます。
神経が圧迫されると、痛みやしびれ、歩行困難などの症状が現れます。
(3)脊柱管狭窄症になりやすい人
脊柱管狭窄症は、加齢や生活習慣など、様々な要因が複雑に絡み合って発症する病気です。
早期に症状に気づき、適切な治療を受けることが大切です。
もし、腰痛や下肢の痛みやしびれなどの症状がある場合は、早めに専門家に相談しましょう。
中高年者
加齢に伴う体の変化が主な原因であるため、中高年者に多く見られます。
重い物を持ち上げる仕事をしている人
腰に負担がかかる仕事をしている人は、発症リスクが高まります。
姿勢が悪い人
猫背や反り腰など、悪い姿勢を長時間続けると、脊柱に負担がかかり、発症リスクが高まります。
運動不足の人
筋肉が弱いと、脊柱を支える力が低下し、変形を促進します。
遺伝的な素因がある人
家族に脊柱管狭窄症の人がいる場合、発症リスクが高まります。
3.なぜ、脊柱管狭窄症が治りにくいのか?

脊柱管狭窄症が治りにくい理由は、その構造的な特徴と、様々な要因が複雑に絡み合っているためです。
脊柱管狭窄症の治療は、症状の程度や患者さんの年齢、生活習慣などによって異なります。
(1)骨の変形
脊柱管狭窄症は、脊柱管という神経の通り道が狭くなる病気です。
この狭窄は、加齢による椎骨の変形や椎間板の変性などが原因で起こり、一度狭くなった脊柱管は、元の状態に戻すことが難しい場合があります。
(2)神経の圧迫
狭くなった脊柱管が神経を圧迫することで、痛みやしびれなどの症状が現れます。
神経の損傷は、回復に時間がかかり、後遺症が残る可能性もあります。
(3)筋肉のアンバランス
痛みを避けるために、無意識に姿勢を崩したり、特定の筋肉を過度に使用したりすることで、筋肉のバランスが崩れてしまいます。
このアンバランスが、症状を悪化させたり、再発の原因になったりします。
(4)生活習慣の影響
長時間のデスクワークや運動不足、不適切な姿勢など、生活習慣が症状を悪化させることがあります。
4.脊柱管狭窄症への西洋医学と柔道整復師による東洋医学・運動学的なアプローチ

脊柱管狭窄症は、脊柱管という神経の通り道が狭くなることで、神経が圧迫され、腰痛や下肢の痛み、しびれなどを引き起こす病気です。
この症状に対して、西洋医学と柔道整復による東洋医学・運動学的なアプローチを組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。
(1)西洋医学的なアプローチ
西洋医学では、主に以下の治療法が用いられます。
薬物療法
痛み止め、消炎鎮痛剤、筋肉弛緩剤などが処方されます。
物理療法
温熱療法、電気療法などを行います。
手術療法
保存療法で改善が見られない場合、手術が検討されます。
神経ブロック
神経の根元に薬物を注射し、痛みを軽減します。
(2)柔道整復による東洋医学・運動学的なアプローチ
柔道整復では、東洋医学の考え方と西洋医学の運動学を融合させ、以下の施術を行います。
東洋医学
経絡の流れを整える
経絡の流れを整え、気血の流れをスムーズにすることで、痛みやしびれを改善します。
ツボを刺激する
特定のツボを刺激することで、痛みを緩和し、筋肉の緊張を解きほぐします。
運動学
筋肉の緩和
緊張した筋肉をマッサージやストレッチによって温め、血行を促進します。
関節の可動域拡大
関節の動きを制限している組織を緩め、関節の可動域を広げます。
体幹の強化
体幹を強化することで、姿勢を安定させ、腰椎への負担を軽減します。
整骨
骨盤の歪みを整え、腰椎への負担を軽減します。
(3)柔道整復施術のメリット
痛みの根本原因にアプローチ
筋肉の緊張や骨盤の歪みなど、痛みの根本的な原因にアプローチします。
薬に頼らない施術
薬に頼らず、自然な形で症状の改善を目指せます。
日常生活へのアドバイス
日常生活での注意点や、症状を悪化させないためのアドバイスを受けることができます。
(4)複合的なアプローチの重要性
西洋医学と柔道整復の両方のアプローチを組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。
西洋医学では、痛みの原因を特定し、薬物療法や手術などの治療を行います。
一方、柔道整復では、筋肉や関節の機能を改善し、再発予防に繋げます。
脊柱管狭窄症は、西洋医学と東洋医学、そして運動学の複合的なアプローチによって、症状の改善が期待できる疾患です。
患者様の状態に合わせて、適切な治療法を選択することが重要です。
5.柔道整復師による東洋医学・運動学的なアプローチで脊柱管狭窄症が改善した事例

脊柱管狭窄症は、西洋医学的な治療だけでなく、東洋医学と運動学を融合させた柔道整復による治療も効果が期待できます。
ここでは、柔道整復施術によって脊柱管狭窄症が改善した事例をご紹介します。
(1)70代女性|腰痛と歩行困難が改善されたケース
症状
長年の腰痛があり、最近では歩く度に足にしびれを感じ、100mも歩けない状態。
施術内容
骨盤矯正、背骨の歪みの調整、腰椎周辺の筋肉の緩和、体幹の強化トレーニング。
改善点
施術開始から数週間後、歩行距離が徐々に伸び、日常生活での痛みや痺れが軽減。
日常生活の質が向上し、趣味の散歩を楽しめるようになった。
(2)50代男性|夜間の痛みで睡眠不足だったケース
症状
夜間の痛みで熟睡できず、日中の疲労感がひどい。
施術内容
経絡治療による血行改善、腰椎周辺の筋肉の緩和、寝具のアドバイス。
改善点
施術後、夜間の痛みが軽減し、睡眠の質が向上。
日中の疲労感が軽減し、仕事のパフォーマンスも向上した。
(3)60代女性|腰だけでなく、肩や首の痛みも併発していたケース
症状
腰痛だけでなく、肩こりや首の痛みも伴い、全身の倦怠感を感じていた。
施術内容
全身のバランスを整える施術、姿勢矯正、ストレッチ指導。
改善点
腰痛だけでなく、肩こりや首の痛みも改善。
全身のバランスが整い、身体が軽くなったと実感。
6.東洋医学・運動学で機能回復を目指す
東洋医学・運動学での脊柱管狭窄症へのアプローチは、患者さんの生活の質を大きく向上させる可能性を秘めています。
しかし、個々の症状や状態は異なりますので、必ず専門家に相談し、ご自身に合った機能回復を目指しましょう。